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異邦人の庭 〜secret garden〜
第15章 カーネーション・リリー・リリー・ローズ

「…どこに行くのですか?」
紗耶はおずおずと尋ねた。
…藤木の車、白のフォルクスワーゲンゴルフの助手席に座り、紗耶は少しだけ冷静さを取り戻し始めていた。
今、自分が藤木とともにいることが、信じられない。
夢のような現実に、紗耶は隣でハンドルを操る男を見つめるだけだ。
「…紗耶さんは何も心配しないで…。
…僕の大切な場所だ…」
温かな手が、優しく頬を撫でる。
「…先生…」
…どこでも構わない…。
このひとのゆくところ、どこへでもついてゆこう…。
…たとえ、地の果てでも…。
紗耶は男の手に手を重ね、そっと瞼を閉じた。
紗耶はおずおずと尋ねた。
…藤木の車、白のフォルクスワーゲンゴルフの助手席に座り、紗耶は少しだけ冷静さを取り戻し始めていた。
今、自分が藤木とともにいることが、信じられない。
夢のような現実に、紗耶は隣でハンドルを操る男を見つめるだけだ。
「…紗耶さんは何も心配しないで…。
…僕の大切な場所だ…」
温かな手が、優しく頬を撫でる。
「…先生…」
…どこでも構わない…。
このひとのゆくところ、どこへでもついてゆこう…。
…たとえ、地の果てでも…。
紗耶は男の手に手を重ね、そっと瞼を閉じた。

