この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
異邦人の庭 〜secret garden〜
第15章 カーネーション・リリー・リリー・ローズ
「娘は泣きながら恋人の名を叫び続けました。
…けれど、そこに浮かぶのは夜光虫の弱々しい儚い光だけ…。
もう二度と、セイレーンも恋人も娘の前に現れませんでした。

…その後、娘は私財を投げうって、その海岸の岬に灯台を建てました。
その灯台は毎晩、暗い海を照らす灯りを灯します。
…何年もしたのち、娘はようやくその訳を語り始めました。

『この灯台の灯りは、きっと海の底まで照らすでしょう。
そこにいるあのひとは、この灯りを見て私のことを思い出してくれるかもしれません。
…許してくれないかもしれないけれど…思い出してくれるだけでいいのです。
…そうしていつか、この灯台の灯りと夜光虫の光が交差する海で、私とあのひとは再会出来るような気がするのです。
…天の河に流れる星屑のような夜の海で…。
その日を夢見て、私はこの灯台に灯りを灯し続けます…』

…その時から、この灯台は哀しい恋人たちの物語を記憶するために、星逢いの灯台と名付けられたのでした…」


/789ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ