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異邦人の庭 〜secret garden〜
第15章 カーネーション・リリー・リリー・ローズ

「…元気な赤ちゃんを産んでください。
それが僕の一番の願いだ…」
千晴は紫織の手を握りしめたまま、胎動に耳を傾ける。
…まるで、温かな母の胎内に戻ったかのような懐かしく、至福の気持ちに満たされる…。
「…千晴さん…」
…ありがとう…。
紫織がそっと囁くと、千晴の髪にキスを落とした。
それは、慈しみだけでできた優しい優しいキスだった。
ダマスクスローズの薫りに抱かれて、千晴はゆっくりと眼を閉じる。
…窓の外には、未だ降り止まない初雪が静かに密やかに降り積もっていた…。
それが僕の一番の願いだ…」
千晴は紫織の手を握りしめたまま、胎動に耳を傾ける。
…まるで、温かな母の胎内に戻ったかのような懐かしく、至福の気持ちに満たされる…。
「…千晴さん…」
…ありがとう…。
紫織がそっと囁くと、千晴の髪にキスを落とした。
それは、慈しみだけでできた優しい優しいキスだった。
ダマスクスローズの薫りに抱かれて、千晴はゆっくりと眼を閉じる。
…窓の外には、未だ降り止まない初雪が静かに密やかに降り積もっていた…。

