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異邦人の庭 〜secret garden〜
第17章 secret garden 〜永遠の庭〜
「…その時思ったのだよ。
俺は絶対に家族を守る。
もう金輪際、誰にも家族を傷つけさせはしない。
誰も手を出せないような地位や名声を俺は手に入れる。
…そして瑠璃子は、身分も学歴も財産も何もかも持ち得た誰もが羨むような立派な頼もしい男と結婚させると、心に決めたのだ。
そうすれば、瑠璃子はその男に一生守られて、何の危険も危惧もなく幸せに暮らすことができるからな」
…俗物と笑いたいなら笑え。
風間は寂しげに唇を歪めた。
暁は静かに首を振った。
「…笑うわけ、ないでしょう…。
貴方らしい優しさだ…」
…そう…。
忍さんは優しいひとなのだ。
やり方は時として乱暴だけれども、愛するひとにまっしぐらな…優しい、優しいひとなのだ…。
…その優しさを、かつて暁は身体と心で感じ取っていたのだから…。
慈しみに満ちた暁の言葉に、風間がちらりと視線を上げ、ややはにかんだように唇を尖らせた。
「…さあ、どうだかな…。
俺は冷たい人間だからな」
「あれ?根に持つタイプでしたっけ?」
眼を見合わせて、同時にくすりと笑った。
…二人の間のぴんと張り詰めていた空気が、少しずつ花が綻ぶように和らいでいった。
俺は絶対に家族を守る。
もう金輪際、誰にも家族を傷つけさせはしない。
誰も手を出せないような地位や名声を俺は手に入れる。
…そして瑠璃子は、身分も学歴も財産も何もかも持ち得た誰もが羨むような立派な頼もしい男と結婚させると、心に決めたのだ。
そうすれば、瑠璃子はその男に一生守られて、何の危険も危惧もなく幸せに暮らすことができるからな」
…俗物と笑いたいなら笑え。
風間は寂しげに唇を歪めた。
暁は静かに首を振った。
「…笑うわけ、ないでしょう…。
貴方らしい優しさだ…」
…そう…。
忍さんは優しいひとなのだ。
やり方は時として乱暴だけれども、愛するひとにまっしぐらな…優しい、優しいひとなのだ…。
…その優しさを、かつて暁は身体と心で感じ取っていたのだから…。
慈しみに満ちた暁の言葉に、風間がちらりと視線を上げ、ややはにかんだように唇を尖らせた。
「…さあ、どうだかな…。
俺は冷たい人間だからな」
「あれ?根に持つタイプでしたっけ?」
眼を見合わせて、同時にくすりと笑った。
…二人の間のぴんと張り詰めていた空気が、少しずつ花が綻ぶように和らいでいった。