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異邦人の庭 〜secret garden〜
第17章 secret garden 〜永遠の庭〜
風間は凛々しい眉を跳ね上げた。
「ノロケか?」
暁は首を振る。
「…僕が今幸せなのはね、本当に愛しているひとと結ばれたからなんです」
…胸に浮かぶ、愛おしい美しい男に語りかけるように、伝える。
「…暁…」
「…心から愛しているひとと、一緒にいられること。
一緒に笑ったり泣いたり…人生の様々な時を過ごせること。
それが幸せなんです。
…例えば僕に側から見てどんなに素晴らしいひとが求愛してくれても、僕の心は動かないし、幸せにはなりません。
僕は僕が愛した月城と一緒になれたから、今幸せなんです」
「…暁…」
暁はじっと風間の瞳を見つめて語りかける。
「…瑠璃子ちゃんもきっとそうですよ。
忍さんの瑠璃子ちゃんに対する愛情は分かります。
…僕には子どもがいないけれど、忍さんの父親としての思いもよく分かります。
忍さんは僕の兄に似ている…。
子どもには苦労させたくない、不幸にしたくない…と。
けれど、忍さんが今なさろうとしていることでは、瑠璃子ちゃんは本当には幸せにはなれないんです。
幸せは、自分で掴み取るものです。
誰かに与えてもらうものではありません。
自分で闘って得たものでなければ、それはまやかしなのではないでしょうか」
「…暁…。
俺は…」
口を開こうとする風間の手を、暁は強く握りしめる。
「それは、忍さんが一番ご存知ではありませんか?」
「ノロケか?」
暁は首を振る。
「…僕が今幸せなのはね、本当に愛しているひとと結ばれたからなんです」
…胸に浮かぶ、愛おしい美しい男に語りかけるように、伝える。
「…暁…」
「…心から愛しているひとと、一緒にいられること。
一緒に笑ったり泣いたり…人生の様々な時を過ごせること。
それが幸せなんです。
…例えば僕に側から見てどんなに素晴らしいひとが求愛してくれても、僕の心は動かないし、幸せにはなりません。
僕は僕が愛した月城と一緒になれたから、今幸せなんです」
「…暁…」
暁はじっと風間の瞳を見つめて語りかける。
「…瑠璃子ちゃんもきっとそうですよ。
忍さんの瑠璃子ちゃんに対する愛情は分かります。
…僕には子どもがいないけれど、忍さんの父親としての思いもよく分かります。
忍さんは僕の兄に似ている…。
子どもには苦労させたくない、不幸にしたくない…と。
けれど、忍さんが今なさろうとしていることでは、瑠璃子ちゃんは本当には幸せにはなれないんです。
幸せは、自分で掴み取るものです。
誰かに与えてもらうものではありません。
自分で闘って得たものでなければ、それはまやかしなのではないでしょうか」
「…暁…。
俺は…」
口を開こうとする風間の手を、暁は強く握りしめる。
「それは、忍さんが一番ご存知ではありませんか?」