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異邦人の庭 〜secret garden〜
第17章 secret garden 〜永遠の庭〜
「…忍さん…」
…風間の大きな手が、そっと暁の頬を撫でた。
懐かしむような、愛おしいさに溢れた仕草だった。

「…ああ…。
そうだな。
俺は、すっかり忘れていたようだな。
…あの頃の若い無鉄砲な…けれど真っ直ぐな情熱を…」

…その掌は微かに熱を持ち…かつての男の夜の情欲を、暁に密やかに思い起こさせた…。

暁はしっとりと露を含んだ瞳で風間を見上げた。
「…忍さん…」
「…俺も老けたな…。
すっかりつまらない偏屈なオヤジだ。
幻滅しただろう?」

暁は首を振る。
「そんなこと…。
忍さんは変わりませんよ。
内面も外見も…。
相変わらずハンサムでお洒落で素敵です。
…口髭もよくお似合いだし」

風間は四十を過ぎた辺りから口髭を生やし出した。
流行りの形に整えられたそれは、彫りの深い西洋人めいた風貌の風間に良く似合っていた。
悪戯っぽく笑いかける暁を、風間は眩しそうに見つめた。

「…暁は少しも変わらないな…。
星南学院の馬場で初めて見た頃と、全く変わらない。
…いや、今の方がずっと綺麗だ…」

暁は吹き出した。
「そんな訳ないでしょう。
僕はもう四十も半ばすぎですよ。
あと少しで五十です。
不惑の歳もとっくに超えました」

風間の瞳に、暁への熱い情熱と賞賛の光が灯る。
「いや、本当だよ。
暁は年々色香を増す…。
怖いくらいに綺麗に艶やかになってゆく…。
まるで奇跡のようだ」

…風間の長い指が、暁の白磁のように白くきめ細やかな美しい貌の稜線を辿る。

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