パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第17章 secret garden 〜永遠の庭〜

「…月城…」
背後のバルコニーからふわりと伽羅めいた魅惑的なひんやりとした薫りが漂った。
庭園の方から美しい猫のようにしなやかに入ってきた暁が、するりと月城の手を握りしめた。
「…暁様…」
先ほどの風間との会話があるので、月城は思わずその手を強く握り返した。

「…今、まさに修羅場？」
少し悪戯めいた瞳が微笑っている。
…意外に暁様はいたずら好きだ。
ドラマチックな場面やスリリングな場面が大好きなのだ。
やや、蠱惑的な微笑みを浮かべながら観察している…。

…本当に…小悪魔な方だな…。
月城は小さく苦笑する。

「いいえ。そうとは限りませんよ。
…ほら…」
月城が暁をさりげなく抱き寄せ、耳元で囁きながら、ミシェルと風間を視線で示した。