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第3章 エラー

豪華な装飾が施された重い戸を押して邸内へ入る

「ただいまー…」

広い玄関に声が響き渡る。

「おかえりなさいませ、若葉さま」

奥の扉を開け、白髪の正装を身に纏った老人が出てきた

「ああ、ただいま幸治」

にっこりと微笑むと髪の毛についた雪を払う

「こちらをどうぞ、お荷物をお持ちいたします」

若葉の荷物とマフラーを受け取ると水玉柄のフェイスタオルを手渡す

「ありがと」

タオルで身体についた雪を落としながら、自分の部屋へと続く廊下を歩く

廊下の途中、上着をメイドに渡す

部屋に入り、幸治が荷物を机に置いてくれていたのを確認すると制服からスウェットに着替えた

大きなキングサイズの天蓋つきのベッドへ飛び込む

すると部屋の扉をノックする音が聞こえた


「失礼します、奥様がお呼びです。」

幸治とは別の若い執事が扉を開け、そう言った

「え〜…、また着替えなきゃダメじゃん…」

そうぼやきながら、しぶしぶ普段着に着替えた