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リップ・エレクト【完結】
第2章 約束に向かって…♡
門出の朝立ち
「…確かに私だって、そこの割り切りであなたが今言った、これからのビジネス上の二人三脚もすれ違いや致命的な不協和音は抑えられるかもね。その視点は認めるよ」
”この人、潔さとバランス感覚は絶品だ。虜になりそうだわ…”
だがトシヤは、敢えて彼女の”底”を確かめたくなったようで、波状攻撃に出た。
彼女の言葉を無視するかのように…。
「ここであらかじめ、こちらの条件です。コト成就のその暁の場では、職場の上下関係は一切無視した愛し合い方にしてもらいたい。こっち的には、今日頭の中から離れなかった女性上司という意識をその時だけ消し去って、あなたの体を奪いたい。この要求は、今夜最初の約束でそのまま収まれなかった理由として、捉えてもらってもいいですよ」
「…」
またまた二人は、視線を交わし合いながらの沈黙を演じていた。
***
”参った…。真剣だわ、この人…。短い時間にエライいっぱいなことアタマで考えて、自分とオレに対する答えを必死に模索してる。立場とかそれナシの素の心とか諸々入れ込ませて‥。ああ…、すっぴんもいいや。もう勃起朝までじゃねーか、これじゃ…”
トシヤの”真剣さ”は今一だったかもしれない…。
「風間君…、再度の約束って、最初の約束破る隠れ蓑ね」
「ええ、否定しません。自分的には卑怯なこじつけです」
「なんかさ、あなたが私と心中じゃなく、私があなたの心の中と心中だよ、ここで私が首を縦に振ったらさ…」
ここはギリギリの対処どころだった…。
風間トシヤは短い時間、迷いに迷った挙句、こう答えた。
「心中覚悟の当事者二人に、どっちがどっちってことはないですよ。行きつくところを許容しますから、自分は少なくとも…」
***
「…確かに私だって、そこの割り切りであなたが今言った、これからのビジネス上の二人三脚もすれ違いや致命的な不協和音は抑えられるかもね。その視点は認めるよ」
”この人、潔さとバランス感覚は絶品だ。虜になりそうだわ…”
だがトシヤは、敢えて彼女の”底”を確かめたくなったようで、波状攻撃に出た。
彼女の言葉を無視するかのように…。
「ここであらかじめ、こちらの条件です。コト成就のその暁の場では、職場の上下関係は一切無視した愛し合い方にしてもらいたい。こっち的には、今日頭の中から離れなかった女性上司という意識をその時だけ消し去って、あなたの体を奪いたい。この要求は、今夜最初の約束でそのまま収まれなかった理由として、捉えてもらってもいいですよ」
「…」
またまた二人は、視線を交わし合いながらの沈黙を演じていた。
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”参った…。真剣だわ、この人…。短い時間にエライいっぱいなことアタマで考えて、自分とオレに対する答えを必死に模索してる。立場とかそれナシの素の心とか諸々入れ込ませて‥。ああ…、すっぴんもいいや。もう勃起朝までじゃねーか、これじゃ…”
トシヤの”真剣さ”は今一だったかもしれない…。
「風間君…、再度の約束って、最初の約束破る隠れ蓑ね」
「ええ、否定しません。自分的には卑怯なこじつけです」
「なんかさ、あなたが私と心中じゃなく、私があなたの心の中と心中だよ、ここで私が首を縦に振ったらさ…」
ここはギリギリの対処どころだった…。
風間トシヤは短い時間、迷いに迷った挙句、こう答えた。
「心中覚悟の当事者二人に、どっちがどっちってことはないですよ。行きつくところを許容しますから、自分は少なくとも…」
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