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リップ・エレクト【完結】
第4章 二人三脚で再び
二人は到達点へ…



「課長…。このレジェンヌ試供品の初期マーケティング戦略のプロジェクトがここまでやってこれたのは、本社HPのあなたのリップショットです!いいですか、各支社のHPでもトップはキャンペーン期間中、終始あなたのその麗しい厚手唇だったんですよ。…これまで、自分がかけたチェックの範囲では、そのレジェンヌ唇自体、嫌悪感や不快感を訴えたコメントはほんの数えるほどですよ。逆に称賛の方は数え切れなかった…」


「…」


「…とにもかくにも、各支社HPだってあなたのどアップ唇でNGなら、その先のリンクページもケチ付きで見られるってのがネット閲覧の心理セオリーです。要は、このキャンペーン中、その兆候は全くの皆無に等しかったんです。…課長、芸能人とかタレントとかの起用は、正規商品化したらそれなりの人選で対処すれば、どうにでもなります。むしろ、話題がそこまで大きく広がったことをポジティブに捉えましょうよ」


「でも…、いくら何でも自信ないよ。私、モデル並みの美人なんかじゃないんだよ!」


「あのですね…、自分のこれからのシュミレーション・イメージを話しますね。課長をお披露目する際には、お顔は全身ショットでいきます。淡いオレンジのスーツ姿で…。そのページには、あなたがこのレジェンヌを世に出したいと願い、試作まで作り上げた思いを綴り、発信するんです。厚手の唇女子に向けて…」


「…」


「…その時点では、あなたの唇アップの画像はすべて取り下げる。これを以って、レジェンヌは試供品から我が社の目玉新商品へのステージに進むんですよ。そして、その新商品の市場戦略もあなたが、自ら厚手唇女子であったレジェンヌ考案者として、営業部隊の一角を担う…」


「風間君…」


「最後の勝負、オレは渾身の腕を振るいますから…。あなたの撮影にはそれなりの予算も取ってあるし、100%の絵柄が撮れるまで僕もずっと付きっきりつめます。これは言ってみれば、我々二人三脚のメインディッシュですよ。二人で最高の最後を作り上げましょう、課長…」


ここアキは目頭が熱くなった…。
そして、ハンカチを目に当てながら、「うん、うん…」と何度も頷き続けるのだった…。



***



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