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飛べないあの子
第3章 届きそうな距離
その日の夜、早速慧から連絡が来た。
シャワーを浴びている最中に来ていたようで、晩酌の準備を終えてソファに座った時に気が付いた。

『今夜のワインです』というメッセージと、ワインの写真だった。

(これは、私からも写真を送れということだろうか・・・・・・・)

凛は目の前の焼酎の写真を撮って送った。

『いいですね。私は焼酎です』

送った後に、女子なら普通は可愛らしいお酒かスイーツの写真でも送るものなんだろうなという考えが頭をよぎるが、慧に対して着飾る必要はないのだからと思い直す。
その日からちょくちょく今日は何を飲むかというやり取りをするようになった。
結局、仕事の話は一度もしてない。
慧とメッセージをやり取りすることに若干の違和感を感じていた凛も、次第に慣れてきていた。

そのうち慧も含め講師のメンバーと一緒に飲みに行けたらいいなぁと思い始めていた頃、麻子が飲みに行こうと誘ってくれた。
慧と、英語を担当している芦屋優菜も一緒だった。優菜は凛と同じ年で、外国語大学を卒業後に塾の講師を経てから、去年常勤講師として凛たちの予備校にやってきた。
化粧もファッションも控えめで垢抜けないイメージではあるが、英語の授業はパワフルで生徒達に人気だった。

「中谷先生が参加してくれるの、久しぶりですね~」

麻子が嬉しそうに言った。4人は予備校裏の居酒屋に来ていた。

「皆さんと飲みたいなと思っていたので、誘ってもらえて良かったです」

向かい側に座っている慧がメニューを渡してくれた。

「何飲みますか?」
「とりあえずビールで」

慧がみんなの注文を聞いて店員に伝える。
優菜がタオルで手を拭きながら凛に尋ねた。

「中谷先生って、お酒全般好きなんですか?」
「カクテルとかあまり飲まないです。焼酎とか日本酒とか赤ワインが好きですね」

凛の隣に座っていた麻子があははと笑った。
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