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飛べないあの子
第3章 届きそうな距離
「ここです。万能のツボらしくて、眠気だけじゃなくて、肩こりとか眼精疲労、頭痛・・・・・不眠なんかに効くみいたいです。イライラ、集中力の低下なんかにも良いとかなんとか。どうですか?」

凛は思い切り押してやった。

「いてて・・・・・。強すぎません?」

今度は慧が凛の手をとって、同じ場所を優しく押す。

「普通はこのくらいでしょ」

慧の綺麗な指が自分の手を優しく撫でている。

(だから、こういうのが勘違いさせちゃうんだってば・・・・・・・)

なんだかんだで、自分に触れることを許してしまっている。
凛も触れられることが嫌じゃないのだということはもうとっくに自覚していた。
凛は慧をチラと見上げた。

「勘違いじゃないですよ。そのまま素直に受け止めてください」

凛は心を読まれていたことが気に入らずに、コホンと咳払いして言った。

「・・・・・もういいです。ありがとうございました」
「いいえ。まだです。俺の方が」
「・・・・・・・・」

ぐにぐにぐに・・・・・・・。

誰かに見られたらどうするのだと、凛はパ!と手を引いた。

「あ」
「私は芦屋先生たちのツボを押しましたけど、押してもらったわけではありません」

みんなと同じようにしろというなら、これはおかしいですよね?という意味を込めてジロ・・・・・と睨んだ。

「なるほど」

慧は澄ました表情で頷くと凛から離れた。

「すみません。少し調子に乗り過ぎましたね。では」

そう言って先に給湯室を出ていった。
押したり引いたり、慧はその辺りの駆け引きを心得ているなと思う。
やめてくださいと言いながら、さっと離れられると少し寂しい。
そんな心理を見透かしているようだった。
凛には慧がそれらを楽しんでいるだけのような気がして、あまり深入りしないよう自らをセーブしていた。

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