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飛べないあの子
第5章 EpisodeⅤ
凛は今誤魔化すと、今後もこういうことが続くと判断して、ダミーの写真を見せることにした。
正確に言うと、男に言い寄られて困った時に使えと言われた男友達とのツーショットだった。
大学時代の友人で麻雀仲間でもあり、アメフトをやっていたから体格がものすごく大きい男だ。二の腕なんかは凛の太ももくらいあるんじゃないかという太さだった。
眉毛はほとんど左右がつながっていて、口ひげ顎髭もモジャモジャだった。女は胸とケツだと言って、いつも胸の大きい外国の女性を恋人にしていた。
本名は優希という綺麗な名前だが、見た目が優先されあだ名はクマだった。性格もすっきりした良い男で、とんでもな酒豪なので凛とも気が合い卒業してからも仲良くしている。
「はい」
凛はクマにお姫様抱っこされている写真を女子生徒達に見せた。
「えー・・・・・・・」
女子生徒達は絶句してしまった。
「なんていうか・・・・・・ワイルドだね・・・・・・」
「このぐらい筋肉質で毛深くて男らしい人が好きだな」
女子生徒達は顔を見合わせると、はは・・・・・と苦笑いした。
あまりに慧と正反対だったので、勘違いだったねというような表情だった。
女子生徒達の期待外れだったという背中を見送りながら凛は思わず笑った。
クマのおかげで撃退できた。今度お礼に一杯奢ろう。
明日の準備をしていると、慧からメッセージが来た。今日は慧の家に行く日だった。
慧は夕方の授業が終わり、とっくに帰宅していた。
『今日何時くらいに来る?』
コピー機が一台故障してしまい、もう一台を他の講師が使い終わるのを待っているところだった。
『少し遅くなるかも』
『了解。今日は中谷さんの方から会いたかったという気持ちを表現するように。演技じゃなくて本心で』
「・・・・・・・・?」
いつも凛が慧の家を訪れると、会いたかったといわんばかりに玄関でぎゅーっと抱きしめられ、すぐに激しいキスの洗礼を受ける。
それを凛の方からやれと言っているようだった。
こうやって注文を付けられて、素直に凛が実行できるわけなかった。
凛は少し意地悪な気持ちになって返信した。
『そういうことでしたら、あと一週間くらい空けたら本心で出来るかと思います』
慧からの返信が止まる。
ちょっと意地悪過ぎただろうか・・・・・、と凛は少し不安になった。
正確に言うと、男に言い寄られて困った時に使えと言われた男友達とのツーショットだった。
大学時代の友人で麻雀仲間でもあり、アメフトをやっていたから体格がものすごく大きい男だ。二の腕なんかは凛の太ももくらいあるんじゃないかという太さだった。
眉毛はほとんど左右がつながっていて、口ひげ顎髭もモジャモジャだった。女は胸とケツだと言って、いつも胸の大きい外国の女性を恋人にしていた。
本名は優希という綺麗な名前だが、見た目が優先されあだ名はクマだった。性格もすっきりした良い男で、とんでもな酒豪なので凛とも気が合い卒業してからも仲良くしている。
「はい」
凛はクマにお姫様抱っこされている写真を女子生徒達に見せた。
「えー・・・・・・・」
女子生徒達は絶句してしまった。
「なんていうか・・・・・・ワイルドだね・・・・・・」
「このぐらい筋肉質で毛深くて男らしい人が好きだな」
女子生徒達は顔を見合わせると、はは・・・・・と苦笑いした。
あまりに慧と正反対だったので、勘違いだったねというような表情だった。
女子生徒達の期待外れだったという背中を見送りながら凛は思わず笑った。
クマのおかげで撃退できた。今度お礼に一杯奢ろう。
明日の準備をしていると、慧からメッセージが来た。今日は慧の家に行く日だった。
慧は夕方の授業が終わり、とっくに帰宅していた。
『今日何時くらいに来る?』
コピー機が一台故障してしまい、もう一台を他の講師が使い終わるのを待っているところだった。
『少し遅くなるかも』
『了解。今日は中谷さんの方から会いたかったという気持ちを表現するように。演技じゃなくて本心で』
「・・・・・・・・?」
いつも凛が慧の家を訪れると、会いたかったといわんばかりに玄関でぎゅーっと抱きしめられ、すぐに激しいキスの洗礼を受ける。
それを凛の方からやれと言っているようだった。
こうやって注文を付けられて、素直に凛が実行できるわけなかった。
凛は少し意地悪な気持ちになって返信した。
『そういうことでしたら、あと一週間くらい空けたら本心で出来るかと思います』
慧からの返信が止まる。
ちょっと意地悪過ぎただろうか・・・・・、と凛は少し不安になった。

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