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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第23章 【第二十三話】魔王城
 セラフィーナの質問に、アーベルは少し考えて、それからセラフィーナの言った前提が違うという言葉の意味を理解した。

「セラさまは魔王城を外から見たことはありませんか」
「ない」
「なるほど。それなら話が分からないのも無理はありません。模型を見ていただくのが早いですね」

 そしてアーベルは隣の部屋から模型を持ってきた。

「これが魔王城です」

 それは不思議な形をしていた。
 セラフィーナが知っているお城というのはラートウルト城なのだが、真ん中に城があり、その周りに城を守るように何本もの尖塔が建っていて、さらにその周りにかなり高い塀があるものだ。
 だけど魔王城は違っていて、一見すると山のように見えた。だが模型をよく見ると建物が連なっていて、それらが固まって一つの城のように見せていた。

「セラさまがお住まいなのはこの中心部になります」
「ん」
「増改築を繰り返していくうちに巨大な塊になって、現在の形となっています」

 そう言ってアーベルは真ん中のセラフィーナがいると言った辺りの部品を取り外した。

「先ほど、セラさまは城が浮いているのかと質問されましたが、魔王城の中心部は水の上に浮いているのです」

 セラフィーナは模型を覗いて、抜けた中心部を見た。
 模型であるからなのか、中には水はなかったが、黒い球が入っていた。

「これは?」
「魔王城の防御壁を作り出しているものです」
「これを見に行くの?」
「はい」

 ようやく話が繋がったのはよかったのだが、魔王城の独特な見た目がすごく不思議だ。

「周りの建物も魔王城なの?」
「厳密には違うが、魔族は中心部と周りを含めて魔王城と呼んでいる」
「ん。ん?」

 セラフィーナはさらに疑問を抱いた。

「魔族ってもしかして、みんなこの魔王城にいるの?」
「うむ、ほとんどがここに住んでいる」

 ルードヴィグの言葉に、セラフィーナは首を傾げた。
 魔王城の大きさは分からないが、ほとんどの魔族がここにいるということは、魔族は少ない?

「とはいえ、最近は人が住まない建物が増えている」
「それは魔族の人口が減ってるってこと?」
「そうだ」
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