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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第26章 【第二十六話】会談
 増え続けている。

「我々の血を人間と混ぜて、魔族を密かに増やしていくのですよ」
「…………」
「魔族と人間の間に子が出来た場合、産まれてくる子は必ず魔族。人間はいくらでもいるのですから、我ら魔族は孕ませ放題というわけですよ」

 ミカルの主張にセラフィーナはようやく不快の理由が分かった。
 ミカルは魔族が上で、人間は下と見ている。それが不快なのだ。
 だからといって、セラフィーナは魔族が下だとは思っていない。対等だと思っている。

「却下」
「おまえもそこの魔王と同意見だというのか!」
「ルードがどう言ってるのかは分からないけど、人間はおまえたちの子を産む道具ではない」
「下手に出ていれば調子に乗りやがって……!」

 いつミカルが下手に出てきたのか分からなかったが、セラフィーナは首を振って否定した。

「そこを選択するのは、魔族の人たち。だれか一人が決めることではない。ましてや、この件に関しては人間も関わってくる」
「なにを知った風な口をっ」
「ミカル、そこまでにしておけ。おまえは相変わらずだな」
「く……」

 ルードヴィグが止めないと、セラフィーナはさらになにかを言いそうだったため、割って入った。

「セラを伴侶にしたのは人間だからではない。セラだからだ」
「は?」
「魔族の中に俺の魔力を快復させられる者がいなかった。だけどセラはそれができた」

 だから、とルードヴィグは続ける。

「おまえたちの言っている外の血を入れることに賛同したわけではない」

 それからルードヴィグはため息を吐き、ミカルを見た。

「それで、外での活動の成果は?」
「…………」
「無言ということは、芳しくないのか。それはそうだろう、そんな尊大な態度ではだれも賛同してくれまい」

 ミカルがなにをしているのか分からないけれど、人間だって馬鹿ではない。

「中で相手をしてもらえないから、外でとでも考えているのか?」
「なっ!」
「図星か」

 セラフィーナが見た限りでは、ミカルの見た目は不快だとか生理的にあり得ないだとかそういったものはない。特に特徴のない、凡庸な見た目をしていると思う。だが、魔族は違うのかもしれない。

「魔族の女性は敏感だからな。おまえはもっともらしいことを言っているが、おまえの言っていることは魔族の女性も馬鹿にしている」
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