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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第3章 【第三話】破瓜の痛みと幸せと
 ルードヴィグは突然のセラフィーナの告白に、うろたえていた。
 まさか好意を抱かれるとは思っていなかったルードヴィグは、どう対処すればいいのか分からなかったが……。ひとつ、明確なことがある。
 ルードヴィグは今、猛烈にお腹が空いていた。
 そして目の前にご馳走がある。
 好きとか嫌いとか、今のルードヴィグには二の次だった。

「ルード」
「なんだ」
「ちょうだい?」

 コテン、と音がしそうな首を傾げる仕草に、ルードヴィグは理性をなくした。

「セラ、その言葉、後悔するなよ?」

 ルードヴィグはセラフィーナの膝を掴むと、大きく開いた。

「っ!」

 思いもしなかった格好を取らされ、セラフィーナは慌てて膝を閉じようとしたが、股の間にはするりとルードヴィグの身体が入ってきたため、無理だった。

「ルード?」
「セラ、いただくぞ」

 いただくって……。

「私、食べ物じゃ……っ! んんっ!」

 ルードヴィグはセラフィーナの蜜口に剛直の先をすり合わせると、一気に腰を押し込んだ。
 なにが起こったのか分からないのは、セラフィーナだ。
 なにか熱い塊が蜜口に当たっていたと思ったら、引き裂くような痛みが襲ってきたのだ。

「痛いっ!」
「すぐに痛みは引く」

 ルードヴィグの低い声にセラフィーナの身体はビクリと跳ねた。

「あぁ、くそっ、なんだこの気持ちいいナカはっ」

 気持ちが良いルードヴィグに反して、セラフィーナは痛くてたまらなかった。

「セラ、痛いか?」
「……身体が裂けそうなくらい、痛いの」

 涙目のセラフィーナを見て、ルードヴィグは今まで感じたことのない愛しさがこみ上げてきた。

「すまない、セラ」

 謝ることをしたことのないルードヴィグの口から、謝罪の言葉が自然にでてきた。
 それでも、抜くことはないルードヴィグに、セラフィーナは拗ねたように口を開いた。

「ルードの意地悪」
「いや、これは意地悪をしているわけではなくて、だな」
「ルードの食事がこんなに痛いなんて、聞いてない」

 ルードヴィグはセラフィーナの様子にオロオロしたが、セラフィーナは腕を伸ばしてルードヴィグの長い黒髪に触れた。

「ルード」
「なんだ?」
「キス、して?」
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