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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第33章 【第三十三話】魔王さまの伴侶となったお食事係!

とうとう、産み月になった。
セラフィーナは大きなお腹を抱えて執務室に毎日、出勤している。
そして、応接間が改造され、いつ産まれてもいい状態になっていた。
朝、いつものように執務室に入ったと同時にセラフィーナは違和感を覚えた。
「……たぶんこれ、破水した」
産み月が近くなったころ、セラフィーナ専属の産婆が用意された。
その人はなかなかのベテランで、魔族の赤ん坊を何百人と取り上げてきた。
セラフィーナは初めての出産ということで、アリシアと一緒に講義を受けた。だからこそ、自分に起こった違和感がなにか分かった。
ルードヴィグはセラフィーナを横抱きにすると応接間に移動して、用意されていたベッドに寝かせた。
産婆はすぐにやってきて、セラフィーナを診察してテキパキと指示を出す。
「陛下は隣の部屋でお待ちを」
「……うむ」
ルードヴィグが執務室へ追いやられて、それほどせずにセラフィーナは出産した。初産にしては異例の早さである。
セラフィーナと同じ白金の髪に紫の瞳の男の子だった。
産まれた子は魔族と聞いていたので、自分の特徴を色濃く引いた子どもにセラフィーナは驚いていた。
赤ん坊の身なりも整えられ、ルードヴィグが呼ばれた。
ルードヴィグは赤ん坊を見るなり、笑みを浮かべた。
「元気な男の子ですよ、陛下。おめでとうございます」
「うむ」
「それにしても、セラさまの特徴が色濃く出てますな」
「……まぁ、魔王の要素、髪の色と瞳は遺伝しなくて当たり前だよな」
「そうなの?」
セラフィーナは黒髪に黒い瞳の子だと思い込んでいたので、意外に思っていたのだ。
「セラフィーナ、よくやった。ありがとう」
「ん」
「それでだな、この魔王の黒髪と黒い瞳だが、核に認められて初めて黒髪と黒い瞳になるんだ」
「え?」
「魔王になるまでは焦げ茶の髪の毛に焦げ茶の瞳だったからな」
セラフィーナは大きなお腹を抱えて執務室に毎日、出勤している。
そして、応接間が改造され、いつ産まれてもいい状態になっていた。
朝、いつものように執務室に入ったと同時にセラフィーナは違和感を覚えた。
「……たぶんこれ、破水した」
産み月が近くなったころ、セラフィーナ専属の産婆が用意された。
その人はなかなかのベテランで、魔族の赤ん坊を何百人と取り上げてきた。
セラフィーナは初めての出産ということで、アリシアと一緒に講義を受けた。だからこそ、自分に起こった違和感がなにか分かった。
ルードヴィグはセラフィーナを横抱きにすると応接間に移動して、用意されていたベッドに寝かせた。
産婆はすぐにやってきて、セラフィーナを診察してテキパキと指示を出す。
「陛下は隣の部屋でお待ちを」
「……うむ」
ルードヴィグが執務室へ追いやられて、それほどせずにセラフィーナは出産した。初産にしては異例の早さである。
セラフィーナと同じ白金の髪に紫の瞳の男の子だった。
産まれた子は魔族と聞いていたので、自分の特徴を色濃く引いた子どもにセラフィーナは驚いていた。
赤ん坊の身なりも整えられ、ルードヴィグが呼ばれた。
ルードヴィグは赤ん坊を見るなり、笑みを浮かべた。
「元気な男の子ですよ、陛下。おめでとうございます」
「うむ」
「それにしても、セラさまの特徴が色濃く出てますな」
「……まぁ、魔王の要素、髪の色と瞳は遺伝しなくて当たり前だよな」
「そうなの?」
セラフィーナは黒髪に黒い瞳の子だと思い込んでいたので、意外に思っていたのだ。
「セラフィーナ、よくやった。ありがとう」
「ん」
「それでだな、この魔王の黒髪と黒い瞳だが、核に認められて初めて黒髪と黒い瞳になるんだ」
「え?」
「魔王になるまでは焦げ茶の髪の毛に焦げ茶の瞳だったからな」

