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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第38章 二*イェリンの王子さま?
 上級文官はニヤニヤしながらイェリンに近寄り、力任せにベッドに押し倒した。
 さすがのイェリンもこのときばかりは抵抗した。だけど上級文官は強く頬を叩いてきた。恐ろしさに身体が竦む。

「大人しくしてろ」

 上級文官の冷たい瞳にイェリンは涙が出そうになった。
 だけど、ここで泣いたら負けなような気がして、唇を噛んで我慢した。

 いつもの冷たい金属音がして、イェリンは股を開かされた。
 下着を横にずらされて、解さずにいきなり突っ込まれた。
 その衝撃で涙があふれた。

「こいつ、泣くほどいいみたいだぜ」

 最初に挿入ってきたのは、上級文官。次は知らない男。次も知らない男。そして、上級文官。知らない男。知らない男。上級文官。
 ……何度、挿入られたか分からない。
 でも、ナカに出された様子はない。ルールは守ってくれているようだ。
 気持ちが悪いということしか分からなくなった頃、バンッと音が鳴った。
 音に驚き、男が最奥を突いてきた。

「っ!」

 裂けるのではないかと思うほどの痛み。

「イェリン!」

 この声は、セラさま?
 なんで?

「イェリンになんてことを! そんな粗チン、もげろっ!」

 セラさまの口から出てきたとは思えないほど下品な言葉に、イェリンは驚いた。

「殺すっ!」

 そして狭い部屋に響く鋭い音。

「セラ、止めろ。イェリンまで傷つける」

 初めて聞く男の低い声。

「殺す前におまえらの粗チン、切り刻んでやる!」
「セラ、頼むから俺のも縮む」
「許さん!」

 良く分からないけど、セラさまは怒り狂っているらしい。

 そしてセラさまは激情のまま狭い部屋で剣を振り回し、男たちの股間を切りつけたらしい。イェリンはもちろん、無傷だった。
 セラさまの剣の腕、そんなにすごかったの?
 イェリンはそんなことを思って、現実逃避した。
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