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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第6章 【第六話】宣言
それはさすがにやり過ぎではないかとセラフィーナが口を開こうとしたが、いつの間にかそばに来ていたアリシアが首を振ったため、黙っておくことにした。
「以上だ」
ルードヴィグはそれだけ告げると、セラフィーナの腕を取り、広間の入口へと向かった。
無言だけど、刺すような視線にセラフィーナは怖くなってルードヴィグの腕にしがみついた。
「大丈夫だ、問題ない」
セラフィーナを安心させるためにルードヴィグはそう言ってくれたが、セラフィーナはまったく安心できなかった。
広間を出て、ルードヴィグに導かれるまま長い廊下を歩く。
そしてたどり着いたのは、真っ黒な扉の前。
「陛下」
黒い扉の前に来たところで、アリシアが口を開いた。
「僭越ながら、セラさまにもう少しご事情をお話したほうがよろしいかと」
「そうだな。俺も少し準備がいる。その間に話しておいてくれ」
「かしこまりました」
「セラ、部屋に入って少し待っていてくれ。その間、アリシアからここのことを聞いておいてくれ」
ルードヴィグはそう言うと、黒い扉を開けて、セラフィーナとアリシアに中に入るように促した。
「セラさま、どうぞ中へ」
アリシアに言われて、セラフィーナはおそるおそる中へ入った。
中はうっすらと明かりはついていたが、調度品が黒いせいなのか、よく見えない。
「セラさま、こちらにお掛けください」
「ん」
アリシアに言われるがまま中に入り、椅子に腰掛けた。
アリシアはワゴンに乗せられていた茶器を手に取り、セラフィーナのためにお茶を用意しはじめた。
「ご様子を見たところ、いきなり連れてこられたようですね」
「そう、ね」
いきなりと言えばそうだが、順序立てて連れてこられてもきっと、同じように戸惑っていただろうから、これでいいような気がしていた。
「でも、わがままを言ったのは私」
「そうなのですか?」
それにしても、とセラフィーナは思う。
いきなりなのに、広間にあれだけの人が集まっていた。
「アーベルさまがいきなり、集まれる者は広間にって集合をかけられたのです」
それで集まっていたのか、と納得した。
「まさか陛下がセラさまを連れてくるとは思ってませんでしたけど」
「以上だ」
ルードヴィグはそれだけ告げると、セラフィーナの腕を取り、広間の入口へと向かった。
無言だけど、刺すような視線にセラフィーナは怖くなってルードヴィグの腕にしがみついた。
「大丈夫だ、問題ない」
セラフィーナを安心させるためにルードヴィグはそう言ってくれたが、セラフィーナはまったく安心できなかった。
広間を出て、ルードヴィグに導かれるまま長い廊下を歩く。
そしてたどり着いたのは、真っ黒な扉の前。
「陛下」
黒い扉の前に来たところで、アリシアが口を開いた。
「僭越ながら、セラさまにもう少しご事情をお話したほうがよろしいかと」
「そうだな。俺も少し準備がいる。その間に話しておいてくれ」
「かしこまりました」
「セラ、部屋に入って少し待っていてくれ。その間、アリシアからここのことを聞いておいてくれ」
ルードヴィグはそう言うと、黒い扉を開けて、セラフィーナとアリシアに中に入るように促した。
「セラさま、どうぞ中へ」
アリシアに言われて、セラフィーナはおそるおそる中へ入った。
中はうっすらと明かりはついていたが、調度品が黒いせいなのか、よく見えない。
「セラさま、こちらにお掛けください」
「ん」
アリシアに言われるがまま中に入り、椅子に腰掛けた。
アリシアはワゴンに乗せられていた茶器を手に取り、セラフィーナのためにお茶を用意しはじめた。
「ご様子を見たところ、いきなり連れてこられたようですね」
「そう、ね」
いきなりと言えばそうだが、順序立てて連れてこられてもきっと、同じように戸惑っていただろうから、これでいいような気がしていた。
「でも、わがままを言ったのは私」
「そうなのですか?」
それにしても、とセラフィーナは思う。
いきなりなのに、広間にあれだけの人が集まっていた。
「アーベルさまがいきなり、集まれる者は広間にって集合をかけられたのです」
それで集まっていたのか、と納得した。
「まさか陛下がセラさまを連れてくるとは思ってませんでしたけど」