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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第7章 【第七話】ウサギとオオカミ
隣の部屋に入るなり、ルードヴィグはセラフィーナを抱きしめた。
「身体を清めさせてやりたいが、俺はともかく、腹が減って仕方がない」
「ルード?」
「アリシアからなんと聞いたのか知らぬが、ある程度、飢えがおさまらない限り、離さないからな」
そう言われて、かみつくようなキスをされた。
荒々しいキスにセラフィーナは驚いて、びくりと身体を震わせた。
「驚かせたか?」
「ん、ちょっと」
「落ち着くまで、優しくできる自信がない」
「ルードはそんなにお腹が空いてるの?」
「こんなに飢えていたとは、思わなかった」
ルードヴィグはそう言いながら、マントを外し、服を脱いでいく。
「セラ」
「ん」
「服を脱がせてもいいか?」
隣の部屋と同じく、薄暗い部屋。
ぼんやりと輪郭が見えるくらいの灯りの中とはいえ、まだ冷静なまま、裸になるのは恥ずかしい。
「ね、ルード」
「なんだ」
「私は、必要?」
唐突な質問に、ルードヴィグは眉間にしわを寄せ、それからセラフィーナの顔を覗き込んだ。
「私は、要らない人間なの」
「俺にとって、セラはいなくてはならない存在だ」
「それは、私が美味しいから?」
セラフィーナは胸元の服を掴み、ギュッと唇をかんだ。
「美味しくなかったら、私はルードにも必要ない人間なのね」
「セラ?」
「好きなだけ、私を食べて。ルードだけでも必要なら、生きてきた甲斐があったわ」
「セラ。それは違う」
「違わないわ。ルードは人間の私なんて、好きじゃないのよ」
「なぜ、そう思った? アリシアになにか言われたのか?」
「アリシアは関係ないわ」
セラフィーナは涙をためて、うつむいた。
セラフィーナは、六歳の時に城から今の森の屋敷に移った。
セラフィーナは覚えていないのだが、城にいたとき、何度も殺されそうになっていたらしい。
「ね、ルード、話を聞いたでしょう? 城にいたとき、私は何度も殺されそうになった。なんでか分かる?」
「セラの存在が脅威だったのだろう?」
「違うわ。要らないからよ」
「身体を清めさせてやりたいが、俺はともかく、腹が減って仕方がない」
「ルード?」
「アリシアからなんと聞いたのか知らぬが、ある程度、飢えがおさまらない限り、離さないからな」
そう言われて、かみつくようなキスをされた。
荒々しいキスにセラフィーナは驚いて、びくりと身体を震わせた。
「驚かせたか?」
「ん、ちょっと」
「落ち着くまで、優しくできる自信がない」
「ルードはそんなにお腹が空いてるの?」
「こんなに飢えていたとは、思わなかった」
ルードヴィグはそう言いながら、マントを外し、服を脱いでいく。
「セラ」
「ん」
「服を脱がせてもいいか?」
隣の部屋と同じく、薄暗い部屋。
ぼんやりと輪郭が見えるくらいの灯りの中とはいえ、まだ冷静なまま、裸になるのは恥ずかしい。
「ね、ルード」
「なんだ」
「私は、必要?」
唐突な質問に、ルードヴィグは眉間にしわを寄せ、それからセラフィーナの顔を覗き込んだ。
「私は、要らない人間なの」
「俺にとって、セラはいなくてはならない存在だ」
「それは、私が美味しいから?」
セラフィーナは胸元の服を掴み、ギュッと唇をかんだ。
「美味しくなかったら、私はルードにも必要ない人間なのね」
「セラ?」
「好きなだけ、私を食べて。ルードだけでも必要なら、生きてきた甲斐があったわ」
「セラ。それは違う」
「違わないわ。ルードは人間の私なんて、好きじゃないのよ」
「なぜ、そう思った? アリシアになにか言われたのか?」
「アリシアは関係ないわ」
セラフィーナは涙をためて、うつむいた。
セラフィーナは、六歳の時に城から今の森の屋敷に移った。
セラフィーナは覚えていないのだが、城にいたとき、何度も殺されそうになっていたらしい。
「ね、ルード、話を聞いたでしょう? 城にいたとき、私は何度も殺されそうになった。なんでか分かる?」
「セラの存在が脅威だったのだろう?」
「違うわ。要らないからよ」