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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第11章 【第十一話】餌付け
 アリシアは肩で息をしながらルードヴィグを睨みつけていた。

「それにしても、枯渇していた魔力がほぼ全快してるところと、昨日は部屋から一歩も出てこなかったことと鑑みて、どれだけセラさまに無体を働いたのですか!」
「大丈夫だ、セラはきちんと寝た」
「寝ているセラさまに突っ込んで一晩中、ヤッていたと」
「さすがだな」

 あまりのことに、セラフィーナは居たたまれない。

「とにかく、セラさまに食事を」
「それで、二人は連れてこられたか?」
「はい。陛下のおっしゃっていた二人とともに、セラさまの専属料理人も連れて参りました」
「ほう」
「蜜月中ですので、こちらの部屋にはお連れできませんでしたが、終わり次第、お会いできるようにいたしますので」
「ん」

 料理人というのはきっとシーラだろうとホッとした。

「ルードヴィグ、いいからセラさまを降ろしなさい」
「嫌だ」
「おまえは子どもかっ!」

 アーベルのツッコミにルードヴィグは知らん顔。
 セラフィーナもどうするのが正解か分からなくて、黙ってルードヴィグの腕の中にいることにした。
 ルードヴィグの腕の中は気持ちがいい。安心感がある。

「ルード」
「なんだ? 降ろせと言われても無理だぞ」
「違う。アリシアが服を持ってきてくれたから、着たら?」
「俺は裸のままでも構わないんだが」
「私が構う」
「どうしてだ?」
「……目のやり場に困る」
「なるほど、それだけ俺を意識してくれていると」

 なんとも前向きな言葉に、しかし、セラフィーナは絨毯のうえに落ちたシャツを指さした。

「ダメ、着て」
「どうしてだ」
「ルードとお揃い」
「……お揃い!」

 セラフィーナのその一言は恐ろしいほど効果的で、ルードヴィグはセラフィーナを椅子に座らせると、シャツを拾い、そそくさと身につけた。

「なるほど、確かにセラとおそろいだ」
「ん」
「さすがセラさま」

 アーベルの賞賛の声に、セラフィーナは赤くなった。

「それでは、食べるとするか」
「ん」

 ルードヴィグはセラフィーナを椅子から降ろすと抱え直し、膝の上に乗せてともに椅子に座った。

「ルード、一人で食べられる」
「食べさせたい」
「セラさま、蜜月中の魔族は気に入った伴侶にご飯を食べさせるのですよ」
「そうなの?」
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