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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第15章 【第十五話】口淫
それゆえに、とルードヴィグは続ける。
「セラフィーナの血は、貴重なのだよ」
そしてルードヴィグはレンナントとエドヴァルドに視線を向けた。
「なんならおまえたちも魔族と子をなしていいのだぞ」
「なにをっ!」
「おまえたちだけではない。セラフィーナの従者たちの血も、我々は歓迎する」
「でも、そんなことしたら、血が薄まって魔族じゃなくなるのでは?」
「産まれてくる子は必ず魔族だ」
「そうなの?」
「血が混ざってくれば変わってくるとは思うが、次世代は必ず魔族だ」
その根拠がどこにあるのか分からなかったが、セラフィーナは少し複雑な気分だった。
セラフィーナは人間であることに負い目があったが、産まれてくる子が必ず魔族ならばいいのかもしれない。
それに、自分の穢れた血が少しでも役に立つのなら、これほど喜ばしいことはない。
「始祖の伴侶は人間だったそうだ」
「ん?」
「──というより、始祖も人間だった」
「え?」
「始祖も始祖の伴侶も人間だった。ただ、魔力量が膨大で、高度な魔法を使いこなしていて、魔王と呼ばれていたそうだ」
「てことは?」
「俺たちも元は人間だ。ただ、魔王と恐れられ、迫害され、人が来られない場所に集落を作り、それが発展してきただけだ」
「元は、人間」
「そうだ。人が増え、俺たち魔族の領域に人が入ってきた」
では──。
「外から血が入ってこず、ここでその濃い血が受け継がれてきた。だからこそ魔族と呼ばれ、忌避された」
そうだ、とルードヴィグはセラフィーナを見た。
「まだ、俺の両親を紹介してなかったな」
「ん」
「明日、両親の元へ連れて行こう」
「ん」
ふと気がつくと、すっかり夜も更けていた。
「朝まであまり時間はないが、少し寝よう」
「ん」
ルードヴィグはセラフィーナの肩を抱くと、隣の寝室へと向かおうとした。
「待て、魔王」
「なんだ、まだあるのか」
レンナントがルードヴィグを呼び止めた。
「その話は事実なのか?」
「さぁな? 魔族の間で語り継がれている話だ」
「セラフィーナの血は、貴重なのだよ」
そしてルードヴィグはレンナントとエドヴァルドに視線を向けた。
「なんならおまえたちも魔族と子をなしていいのだぞ」
「なにをっ!」
「おまえたちだけではない。セラフィーナの従者たちの血も、我々は歓迎する」
「でも、そんなことしたら、血が薄まって魔族じゃなくなるのでは?」
「産まれてくる子は必ず魔族だ」
「そうなの?」
「血が混ざってくれば変わってくるとは思うが、次世代は必ず魔族だ」
その根拠がどこにあるのか分からなかったが、セラフィーナは少し複雑な気分だった。
セラフィーナは人間であることに負い目があったが、産まれてくる子が必ず魔族ならばいいのかもしれない。
それに、自分の穢れた血が少しでも役に立つのなら、これほど喜ばしいことはない。
「始祖の伴侶は人間だったそうだ」
「ん?」
「──というより、始祖も人間だった」
「え?」
「始祖も始祖の伴侶も人間だった。ただ、魔力量が膨大で、高度な魔法を使いこなしていて、魔王と呼ばれていたそうだ」
「てことは?」
「俺たちも元は人間だ。ただ、魔王と恐れられ、迫害され、人が来られない場所に集落を作り、それが発展してきただけだ」
「元は、人間」
「そうだ。人が増え、俺たち魔族の領域に人が入ってきた」
では──。
「外から血が入ってこず、ここでその濃い血が受け継がれてきた。だからこそ魔族と呼ばれ、忌避された」
そうだ、とルードヴィグはセラフィーナを見た。
「まだ、俺の両親を紹介してなかったな」
「ん」
「明日、両親の元へ連れて行こう」
「ん」
ふと気がつくと、すっかり夜も更けていた。
「朝まであまり時間はないが、少し寝よう」
「ん」
ルードヴィグはセラフィーナの肩を抱くと、隣の寝室へと向かおうとした。
「待て、魔王」
「なんだ、まだあるのか」
レンナントがルードヴィグを呼び止めた。
「その話は事実なのか?」
「さぁな? 魔族の間で語り継がれている話だ」