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はらぺこ魔王さまのお食事係!【完結】
第19章 【第十九話】独り占め
エドヴァルドとレンナントをジッと見つめ、口を開いた。
「だれの邪魔もせず、だれにも邪魔をされず、静かに暮らしたい」
「それは無理な話です」
「どうして!」
「そう願うのなら、その男との結婚を解消してください」
「どうして!」
そんな理不尽な言葉に、セラフィーナはいやいやと首を振った。
「それは俺も聞けぬ注文だな」
ルードヴィグは横に座っていたセラフィーナの腰を抱えると、膝の上に乗せた。
「ルードヴィグ!」
「俺からセラフィーナを取り返したいのなら、俺を殺してからにしろ」
「そんなことをしなくても、セラフィーナさまは戻ってきますよ」
「ほう?」
「魔王を殺されたくなければ、戻って来いと言えばいいのですから」
「っ!」
「それは陛下とやらの意向か?」
「いいえ、私の意向です」
でも、とエドヴァルドは続ける。
「陛下も似たようなことはおっしゃってましたけどね」
「おれは単におまえが気にくわないだけだ」
レンナントの発言に、エドヴァルドはじろりと睨みつけた。
「俺にはセラフィーナはいなくてはならない存在だ」
ルードヴィグはそう言いながら、セラフィーナのこめかみにキスをした。セラフィーナは真っ赤になり、うつむいた。
「セラフィーナは一人しかいない。俺はセラフィーナを独り占めしたい」
「強欲だぞ、魔王!」
「仮に俺がセラフィーナを手放したとする」
「やっ!」
「もちろん、そんなことはしない。仮の話だ」
「仮でも嫌!」
セラフィーナをなだめるようにルードヴィグは今度は頬にキスをした。
「そうしたら、セラフィーナはどうなる?」
「どうなるも、セラフィーナさまは」
「皇子とやらと結婚させられるのか?」
「それは……」
「セラフィーナには次期国王になってほしい。しかし、そうするには皇子と結婚させるしかない。だが、それも気にくわないと」
ルードヴィグは呆れた表情でエドヴァルドとレンナントを見た。
「それなら、俺と結婚しても変わるまい」
「魔王となど!」
「それに、もう遅い。俺とセラフィーナは一定の儀式を経て、夫婦になった」
「…………卑怯だ」
「卑怯でも結構。お互いの合意は得ている」
「だれの邪魔もせず、だれにも邪魔をされず、静かに暮らしたい」
「それは無理な話です」
「どうして!」
「そう願うのなら、その男との結婚を解消してください」
「どうして!」
そんな理不尽な言葉に、セラフィーナはいやいやと首を振った。
「それは俺も聞けぬ注文だな」
ルードヴィグは横に座っていたセラフィーナの腰を抱えると、膝の上に乗せた。
「ルードヴィグ!」
「俺からセラフィーナを取り返したいのなら、俺を殺してからにしろ」
「そんなことをしなくても、セラフィーナさまは戻ってきますよ」
「ほう?」
「魔王を殺されたくなければ、戻って来いと言えばいいのですから」
「っ!」
「それは陛下とやらの意向か?」
「いいえ、私の意向です」
でも、とエドヴァルドは続ける。
「陛下も似たようなことはおっしゃってましたけどね」
「おれは単におまえが気にくわないだけだ」
レンナントの発言に、エドヴァルドはじろりと睨みつけた。
「俺にはセラフィーナはいなくてはならない存在だ」
ルードヴィグはそう言いながら、セラフィーナのこめかみにキスをした。セラフィーナは真っ赤になり、うつむいた。
「セラフィーナは一人しかいない。俺はセラフィーナを独り占めしたい」
「強欲だぞ、魔王!」
「仮に俺がセラフィーナを手放したとする」
「やっ!」
「もちろん、そんなことはしない。仮の話だ」
「仮でも嫌!」
セラフィーナをなだめるようにルードヴィグは今度は頬にキスをした。
「そうしたら、セラフィーナはどうなる?」
「どうなるも、セラフィーナさまは」
「皇子とやらと結婚させられるのか?」
「それは……」
「セラフィーナには次期国王になってほしい。しかし、そうするには皇子と結婚させるしかない。だが、それも気にくわないと」
ルードヴィグは呆れた表情でエドヴァルドとレンナントを見た。
「それなら、俺と結婚しても変わるまい」
「魔王となど!」
「それに、もう遅い。俺とセラフィーナは一定の儀式を経て、夫婦になった」
「…………卑怯だ」
「卑怯でも結構。お互いの合意は得ている」