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虐め~差し出した妹が帰って来ない
第2章 秋月 胡桃編

スマホを見るとメールが届いている。
目的地が添付されていた。GPSアプリを見るとお兄ちゃんは学校を出て、目的地の赤丸へ移動している。
電車を乗り継ぎ目的地には2時少し過ぎに到着、GPSでは既に家に居る。公団のアパート204号室のチャイムを鳴らした。

「いらっしゃい」と顔を出したのは見知らぬ私服の男の子。
「お兄ちゃんに言われて…」
「うん、聞いてるよ!とりあえず中に入って?」
お兄ちゃん何処?と思いつつも部屋に入る…廊下を進みリビングに行くと兄と同じ制服を着た高校生が2人居た。
「こんにちは」と挨拶してきたので「お邪魔します」と返事を返した。

「久しぶりだね!胡桃ちゃん。健人はさっき学校から呼び出しを受けて、慌てて学校に戻ったんだ。途中合わなかった?」

「えっ!久しぶり? …合わなかったです。学校にですか……?」
久しぶりの言葉に首を傾げた。
お兄ちゃんと入れ違ったのは寂しい、残念そうな表情を浮かべる。

「俺、優吾。覚えてないかな?幼稚園の時とか? 」
少し不安な表情で聞かれる
「えっ!お兄ちゃんの友達の優吾君!?えぇー、あの頃と印象が全然違うから分からなかったぁ…背も大きいしかっこよくなったよね」
私はびっくりして顔をじい〜と眺めた、何となく当時の面影がある。でも街を歩いてても気付かない位変わっていた

「まぁな、背も伸びたし今は空手部だから身体も鍛えてる。胡桃ちゃんも…き、…コホン大人になったね。そうだ胡桃ちゃんから健人に電話してよ」
照れたような表情、髪を指で掻きながら
も…の後の挙動が変、何か別の事を言おうしたのかな?

「ありがとー! あれ?でもGPSは此処だったよ?」
「ん? もしかして…」
優吾君がスマホを手にすると連絡する…トイレから着信音が響く、1人の男の子が慌てて取りに行った。

「アイツ、便所にスマホ忘れてる」
「生徒指導の鬼先生からの呼び出しだから、ビビって慌てたのかも…今日のアイツは大凶だな」
優吾君が困った様な表情をした。
「…お兄ちゃん、財布もスマホも忘れるなんて…あの、迷惑掛けてごめんなさい」

兄の失態が続き、友達が嫌な思いをしてるのかと感じて
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