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虐め~差し出した妹が帰って来ない
第2章 秋月 胡桃編

「おい優吾、玄関に女物の靴が有るけど連れ込んでねえよな?……っ、テメェら何してやがる」
普段は大学空手部の合宿所に居る兄の猛が大きな声で姿を見せる。
猛の視界には仰向けに横たわる幼さを残す少女の姿をその周りに学生服姿の2人とパンツに手を掴む弟の優吾の姿、ぴたっと止まると表情がみるみる変わり鬼の様な形相に変わり怒鳴りつけた。
少女はこの騒動でも何の反応も示さず目を閉じている…起きてる気配は感じない。
「優吾てめえー、おめーらもだ!」
踏み出し優吾の胸ぐらを掴み顔面に本気の正拳を1発、悲鳴を上げて顔を手で覆う鼻血が出ていた…そして唖然としてる学生服の2人の頬をバシンと大きな音を鳴らしガチビンタすれば頬を少し膨らませ真っ赤になっていた。
突然現れた男は仁王立ちのまま3人を怒りの表情で見下ろす
「警察行くぞ、おめーら」
怒声が飛んだ
「ごめんなさい」「すみませんでした」「ごめんなさい」土下座して涙目で謝る3人を呆れた顔で見つめて
∞∞∞∞∞∞∞∞
身体を揺すられ、揺すられ、揺すられて、
頭の中はボンヤリし眠い
大丈夫か?との声が響く
寝てた!? 気付き慌てて体を起こして
「んっっ、んーー、寝ちゃったかも……えっ?」
目の前にさっきまで一緒に遊んでたお兄さん達が3人が正座で座っている?
私の近くに背が高くガッチリした怖そうな人がいる。その人から声
「大丈夫か?」
「えっ!? 」
状況が全く分かりわからず困惑して
「ごめんなさい。魔が差しました。ごめんなさい」
何故か、3人が床に額を付けて私に謝罪しています。
隣の人が優吾さんのお兄さんと自己紹介し、見たままの事情を細かく説明してくれました。
ショックな内容。その後飛び掛り…優吾さんは鼻血流し他の2人は片頬を真っ赤にしてて…泣いていました。
「コイツらがした事は犯罪だ、身内の恥だけど許せないならコイツら警察に連れて行く、俺が証人になる」
優吾君のお兄さんは真面目な顔で私に言った。
さっきまで仲良く遊んでた3人の悲惨な姿や表情に後悔が滲み出てたので…無かったことにします。とお兄さんに伝えた。
それよりも大事なのは…
「お兄ちゃんはまだ来てないのでしょうか?」

