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虐め~差し出した妹が帰って来ない
第2章 秋月 胡桃編

「その事はこれから優吾を問い詰める。 俺も状況が全く分からない…とりあえずコイツら2人は一旦帰したいと思うけどいいかな? 」
「はい」
お兄ちゃんの事が心配だから早く話を聞きたい。
「お前ら、身元はバレてるから解放されたと誤解するなよ? 直ぐに呼び出すから家で反省しろ!遊んでたら殺す」
その言葉に怯えた2人は帰るまで、私に何度も謝ってくれた。そして去り際に…また謝りに来ますと言葉を残して
「悪いけど、ウチの親が30分位で帰ってくる。君が遅くなると親が心配すると思うから…今日は手短に話を聞いて、後日に詳しく事情を聞こうと思うけど、いいかな?」
「はい」
返事をすると今度は優吾君に向かって怒鳴り声で
「彼女の兄は何処にいる?」
「……家に居ると思う」
「何で妹だけがこの家に居るんだ?」
「健人に呼んでもらって、ひぃぃ」
お兄さんが優吾君の頬を思いっきり叩き、身体が揺れる、その後は頬を抑えて
「もっと分かりやすく言え」
「…健人に妹を俺の家に差し出せって命令した」
「んッ…もしかしてお前ら健人君をイジメてた?そして、お前らが脅迫し妹を来させ悪戯しようとしたって事か?」
優吾君の顔が歪む…私の顔も歪んだ。
お兄ちゃんにイジメ?私を差し出した?
頭の中パニックになる。
「うん、兄貴の言う通り…でもそれは計画で…胡桃ちゃんと会って一緒に遊んで楽しかったから、悪戯の計画は無かった事にしたんだ…でも、鴨志田が暴走して睡眠薬を入れて…目の前で寝てしまった胡桃ちゃんが可愛くて、俺も鈴木も止められなくなった…本当にごめんなさい。」
途中から涙を流して優吾君が説明をする、後悔してるのが分かるけど深刻な事態だと感じる。
「お前さ、薬なんか使ったら言い訳なんて効かねーよ。下手すれば院送りだ、バカヤロウ」
猛さんが怒気を荒らげ、殴ろうと手をあげるが…我慢して抑えた
「何で、お兄ちゃんを虐めたの?」
私の事はいい…それよりも優吾君が兄をイジメてた事がショックだった。
私の記憶、子供時代はお兄ちゃんがリーダー、優吾君は子分みたいだった。それに2人は共に1番仲良かったはず…

