この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
虐め~差し出した妹が帰って来ない
第2章 秋月 胡桃編

「到着したよ!」
「………………」少女は無言で肩を震わせていた。泣いてるように見える。
「どうした?」
「家の電気が何処も付いてない…玄関も……」
確かに家は真っ暗だった。 寝てるにしても妹の為に玄関の電気を付けてもいいだろう。
「ちょっと待ってて!」
家の近くに行ってみた…真っ暗で無人のように見える…
寝たか?現実逃避で遊びに逃げた?
妹を差し出して寝るか? 辛さに耐えきれずに遊びに行ったのか?
胡桃は兄を誇張しすぎていて本当の兄が全く見えてこない、逢ったらその場で殴りそうな気がする。
車に戻って、助手席を開く
胡桃は…「帰りたくない」と呟いた。
「泊まれる友達の家とかあるか?あるなら送っていくぜ?」
「こんな時間だから…無理です。公園で寝ます」
「公園はダメだ。俺も寮ぐらしだからダメ……親も帰ってるし優吾の所は?」
「……………………うん」
……悪戯された男の所へ? それだけ切羽詰まってるって感じか
「あーー、しょうがねーな。ちょっと待て」と告げ助手席を閉めて電話を掛けて運転席に戻る
「俺の彼女の部屋が此処から40分くらいの
場所にある。彼女の許可は取った、俺も送ると門限切れるから一緒に泊まる。でも部屋はあるから問題無い、いいか?」
「…彼女さん? …ごめんなさい…迷惑いっぱい掛けて…でもお願いします」
「OK!特別だからな。」
「でも、彼女さんにご迷惑じゃ…」
「許可は取った、仕事の邪魔をしなければ大丈夫との事だ」
<<<<<<<<<<<<>>>>>>>>>>>>
こんな夜中にお家でお仕事? ウチの両親みたいと思いながら、ありがとうございますとお礼を言った、内心ほっとする。
向かった場所は駅間近のタワーマンション。地下の駐車場に車を停めて14階にある部屋に向かった。
高級そうな雰囲気…猛さんは合鍵でドアを開く…静かにな?と口元に指を当てた。

