この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
虐め~差し出した妹が帰って来ない
第2章 秋月 胡桃編

みんなでステーキを注文し、ドリンクバーは優吾君が率先してみんなの分を持ってきた。 食事中はイジメの話題は避けてくれて、普通の雑談になったので明るい雰囲気で食事をした。
猛さんと優吾君の食欲は凄い、500gのお肉を食べてて体育会系って感じがする。
私と玲子さんは200gを食べた
食後
「今日、優吾を呼んだのは明日からの学校対応の為だ、明日はきっと優吾の元に健人君が来ると思う、その時にどう対応するか決めたい」
猛さんが火蓋を切った。
そして玲子さんが私を向く
「胡桃ちゃんは、どうしたい?
健人君だと人が少ない、優吾の朝練に顔を出す気がするの。土日の約束なのに帰ってこない、不安がピークになってる。
月曜日になった事でスルーは出来ないはず…
今の状況を正直に話すか? その場合は明日帰る事を伝えるか?逆にお兄ちゃんを更に心配させる方法もある。」
ふたつは分かるけど、最後が分からない
「お兄ちゃんを更に心配させるって、どういう事ですか?」
「予想ね?健人君は今、胡桃ちゃんの事を考えて帰ってくるの待ってると思うの。
きっと凄く責任を感じてるはず、だから朝一で学校に来る。
その時、例えば土曜日、猛が助けたんじゃなくて、連れ去ったとしたらどう?
胡桃ちゃんの危険度が急に上がるわよね? そうしたら彼も胡桃ちゃんの為に自分から行動を起こすかもしれない。
胡桃ちゃんが1番帰りやすい方法は健人君が迎えに来る事だと思うの。」
「待て! それだと、俺が誘拐犯になるじゃないか…それはまずいぞ。警察は許してくれ」
猛さんが必死に抗議する
「その辺は優吾の言い方次第でしょ?例えば水曜日には返すとか…猛の怖さを教えるとかね? 人は期限を決めれば、なかなか警察には行かないわ。」
話を聞いてた優吾君が口を開く
「健人は、警察には行かないと思う。アイツプライドすげー高いから」
私は玲子さんの話に同意し
「私はお兄ちゃんに迎えに来て欲しい。今のまま家に帰っても…家の前で足が竦むから」
「胡桃の件は俺たちが一緒に行って説明してもいいけどな。イジメの件は優吾達が土下座する。念書も書かせる。」
イジメが無くなると、今のお兄ちゃんと心地好い関係が離れてく…
でも、今回のイジメに関わった全員の意見はイジメを止めるだった。この流れは変えられそうにないと思う

