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虐め~差し出した妹が帰って来ない
第1章 秋月 健人編

何度も電話に向かい、諦めてを繰り返し
放心状態になり、泣いて…
ふと時計を見れば17時を過ぎていた。
もう3時間が経過してる…
自分のスマホに連絡すれば…約束をちゃんと守ってるか確認する位なら、大丈夫のはず
そう思いつき、でも戸惑い…やっと覚悟を決めたのは18時、夕方になっていた。震える指で家の電話から自分のスマホに掛けた。
「電波が届かない場所か」
そのメッセージが流れ、受話器を落とした。電源を切られてる。
それなら胡桃のスマホに…でも、出来なかった。
完全に日が落ち夜になった…夕飯も食べずに食卓の椅子に座ったまま震えている。妹の事を思い出しては涙が止まらず
途中から放心状態になり、気が付けば時間が経っていた。
怖くて時計は見れなくなった…真っ暗な家の中にひとりきり
時間の経過は分からなかった、俯いた顔を持ち上げると朝の光が差し込んでいた…それを見てテーブルに伏せて寝てしまい
目覚めたのは昼過ぎ。
慌てて胡桃の部屋に向かうも誰も居ない、玄関にも靴は無い…
昨日、胡桃は帰って来なかった……
その現実が受け入れられない
現実逃避をした
優吾は空手をやってて腕っぷしは強いけど女性は苦手で話し掛けるだけでも緊張する性格だから、胡桃が抵抗したらそれ以上は出来ないはず!うん、そうだ。絶対に大丈夫…胡桃は可愛いけどまだ中学生なんだから、変な事なんてしてないはず。
そうだ!よく考えたら優吾は家族と一緒に住んでるだから、何も出来ないはず…
貧乏揺すりをし、爪を噛みながら…そんな風に考えた。空腹を感じてカップラーメンを食べた。
家に居なきゃ、約束は今日まで…明日から学校があるんだし。絶対に帰ってくる、胡桃を待ってなきゃ…
でも時間は過ぎていった。
ありえない
遅い、遅すぎる。
時計は22時を回っている
明日は月曜日、ボクも胡桃も学校が有る。
流石に我慢は限界で、自分のスマホに電話するもダメで
覚悟を決めて胡桃のスマホに電話をする
「お客様の」…電話を切った。胡桃のスマホも繋がらない
絶望的な気持ちで待ってけど、午前2時になっても帰って来ない。
優吾は空手部の朝練があったはず。少ししか寝れ無いけど早めに目覚ましを掛けて就寝した。

