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恍惚なる治療[改訂版]
第8章 沼に溺れる

「佐伯さん、さっき眉間にシワが出来てましたけど、何考えてたんですか?」

身体の疼きを抑えているとは言えず、ちょっと気になっていた事を話してみる。

「いやー、柳川さんってどんな女性がタイプなのかなーって」
「女性?何でそんな事聞くんですか?」

途端に柳川さんはムスッとした表情になる。

「いや…単純に興味本位で…」
「そうですか…うーん、凛とした清楚で仕事が出来る女性と関係を持ってましたね。社長秘書や若くして部長になった人、CAと…」
「へー」

デキる女子と付き合っているのはイメージ通りだった。
医者だからバリキャリ女子との出会いも多そうだ…

「そういう性とは無縁そうな真面目な女性を性欲に溺れさせて、乱れさせるのが最高に興奮するんですよね」
「変態だ…」
「後は、素直で従順な人も好みです。仕事の出来る人は命令には素直に従って身体を開いてくれるんですよ…あなたもその1人です」

いきなり熱っぽい視線を向けられ、反応に戸惑う。
もしかして、柳川さんのスイッチを押してしまったから迫られているのか…




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