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恍惚なる治療[改訂版]
第8章 沼に溺れる
空いている左手を持ち上げられると、柳川さんの右手指が絡み付いてきた。
人が多い場所で手を握ってるんだ!?
振り解こうとしても、握った手は離してもらえず、足早に引っ張られるので仕方無く付いて行く。
…歩く度に股間が擦れる…
あっ、先端当たる…
勃起したソレのせいで歩き方がぎこちなくなる…
「えっ!?」
すれ違った人々からざわついた声が聞こえてくる…
男同士で手なんか繋いで、不適切な関係だと思われてるのかもしれない…
路地に入ると一気に人が少なくなり、古い建物と店舗を抜けると、いかがわしいホテルが軒を連ねていた…
その中でも外観が綺麗な建物の前に来ると、柳川さんが俺に振り返った。
まさか、ここに入るのか…
「あの、これラブホテルですよね…男女で来る場所なんじゃ…」
「別に男同士で入っちゃダメなんてルールありませんよ?佐伯さんの熱を鎮める為にも、早く入らないと…」