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恍惚なる治療[改訂版]
第8章 沼に溺れる
背中を押され、生まれて初めてラブホテルに足を踏み入れた。
セックス目的の場所なので、いやらしい雰囲気があるかと思いきや、内観は白を基調とした普通のホテルのよう。
柳川さんは慣れた手つきでタッチパネルを操作し、料金を支払った。
「行きましょう」
エレベーターに乗ると、心臓がバクバクと音を立て、下半身がはち切れそうなくらい膨張する…
心は柳川さんとセックスするのは拒否しているのに、身体が柳川さんとセックスしたいと訴えているようで…
途中柳川さんが自販機で何か購入してから部屋に向かった。
部屋に入るや否や、柳川さんに壁に押し付けられ、マスクを外されて唇を塞がれる。
「んん、んふっ…」
「…はっ」
プチュ、クチュ…
舌が差し込まれると舌先が触れ合い、舌を引っ込めると深く挿入され、追いかけて来る。
息すら奪われて、意識が朦朧としてくると、ようやく柳川さんが銀の糸を引きながら舌を抜いた。
目を細めながら口から垂れた唾液を舐める顔に身体が熱くなる。
「はぁ、あぁ…」
「ふぅ…ずっとキスしたかった…今日の佐伯さん、顔が火照って僕を欲しそうな顔して誘ってきて、我慢するの大変でした…」