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恍惚なる治療[改訂版]
第8章 沼に溺れる

柳川さんの声で初めて身体を重ねた時の熱が鮮明に蘇ってきた…
手中でドクリと脈打って更に質量を増したソレが、欲望を吐き出すよう疼いて求めてくる。

先端からドロリと液体が溢れて、手の平を濡らし、滑りが良くなって先程とは違った快楽が襲ってくる。

「ああっ、ふっ、ううぅぅ…」
「気持ち良いですか…」
「は、はっ…」

返事すらまともに出来ないくらい、自分の手で欲望を擦る行為に酔ってしまい、何も考えられない…
柳川さんが背後から息を乱しながら凝視しているのも気にならない…

「ひゃぅ!あっ、ぐぅ…」
「佐伯さん…イッて…」

既に柳川さんの手は離れており、俺1人で終わりに向かって突っ走っていた。
だが快楽を止める事は出来ず、マグマのように迫り上がってきたソレが噴出する…

「あっ、はっ!やな、がわさ…出る、出ちゃ…あああっ!」

嬌声を上げた直後に柳川さんの手が先端を押さえ、精液がシーツに飛び散るのを防いでくれた。
目の前が白んで身体が痙攣し、背後の柳川さんに力無くもたれ掛かった…

「お疲れ様でした。いっぱい出しましたね、ほら見て下さい…」
「…見たくないです…」

一瞬だけ、手の平の精液を見てしまった…
アレだけ出してしまったのか…

…今更だけど、柳川さんが見ている前で自慰行為をしたのがとてつも無く恥ずかしい…




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