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恍惚なる治療[改訂版]
第2章 最初の治療
少しずつ柳川先生に撫でられる感触に慣れてきた。
手が心地良くて、温かい…
「何か吐き出したい事があるなら、私に仰って下さい。診察しながら話を聞きますよ」
「…それは…」
「言いたくない事もあるでしょう…その場合は無理に話さなくて良いですよ」
過去の出来事は自分にとっては恥辱の思い出となっており、知られたくないので貝のように閉口するしかない…
無理に聞き出さない先生で良かった…
「症状はいつ頃から出始めるようになりましたか?」
「高校1年生の頃から…女子の身体が女性らしくなっていくのを見てると、お腹が気持ち悪く…」
「佐伯さんはカッコいいですから、女子からモテたんじゃないですか?」
「はぁ…」
柳川先生には揶揄われたが、その当時は発作を抑えるのに精一杯で女子と付き合う気など皆無だった。
「最後に確認なんですが、性器の先から白い液体が出た事無いですか?」
「無いです…」
「そうですか、ありがとうございます」
質問を終えると、柳川先生は俺から離れて椅子に座って何か考え込んだ。
温もりが無くなった頭を触りながら、柳川先生の様子を観察する。
「身体に溜まってるからかな…やっぱりこの方法しか無いかな…」
「どうしたんですか?」
「佐伯さんの症状を抑える方法を思い付いたんですが…」
「本当ですか!?」