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恍惚なる治療[改訂版]
第9章 都合のいい存在

「分かった。話してみるよ…」
「そうした方がいいですよ」
「ありがとう。三雲さんに話を聞いてもらえて良かった…あっ、この話は内緒で」
「はい…」

三雲さんの笑顔が寂しそうに曇っていくのが別れ際に気になった…
三雲さんが帰った後、ラインを開くと柳川さんからメッセージが送られてきていた。

[今夜、お時間があれば会ってもらえませんか?]

ずっと返信もせず、既読も付けなかった中、柳川さんは毎日メッセージを送ってくれていた。
三雲さんと話して、今夜会おうと誘われたのは偶然じゃない…

[ずっと連絡を無視してすみません]
[会って下さい]

メッセージを送って数時間後、ようやく柳川さんから返信が来た。

[返信ありがとうございます]
[それでは8時半にS駅で待ち合わせしましょう]

メッセージを読見終わると、俺の心は柳川さんに会うのが怖い気持ちと、胸の奥がソワソワするような気持ちが湧き上がってきた…




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