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恍惚なる治療[改訂版]
第9章 都合のいい存在

密着したまま下半身に手を伸ばし、僅かに膨らんだソコを掴んでやわやわと握ってくる。

「あっ、くっ…」
「快楽の糸で雁字搦めにすれば、まともなセックスをした事の無いあなたは僕の快楽を忘れられずに、離れられない…」
「…っ!」

マッサージで硬くなったソコに柳川さんのが重なり、グリグリ押し上げられ擦られる。

「ああっ、やめ…外でこんな…っ」
「ここは、奥まった場所ですから、誰も来ませんよ…それにもし来たとしても、盛り上がったカップルが我慢出来ずに盛ってると思われるだけですよ…」

こんな自分本意なセックス、吐き気がする程嫌なのに、この人だけは拒否出来ない…
さっきの客からのキスでも感じた、柳川さんだけに感じるもの…

それを考えようと思うも、荒々しく擦られる快楽に消され、唇を噛んで漏れそうになる喘ぎ声を抑える…
声を抑えられても、迫り上がる欲望は抑えきれない…

「あああっ、うう…」

我慢出来ずに欲望を放出させ、下着が生温かく湿ってくる…

「はは、早いですね…2週間経過してるのに、またシてなかったんですね」

柳川さんを睨み付け、弱々しく胸を突いて距離を取る。

「最低だ…」
「最低ですよ。ここまでしないとあなたを繋ぎ止めておける自信なんて無い…男性同士の恋愛なんて経験が無いから、どうやったら良いのか分からない…」




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