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恍惚なる治療[改訂版]
第9章 都合のいい存在
じんわりと身体の芯まで温められ、気持ち良さに目を瞑っていると、いきなり浴室のドアが開く音がして、慌てて目を開けるとそこには一矢纏わぬ姿の柳川さんが…
「ちょ!?何で入ってきてるんですか!?」
「良いじゃないですか?僕も寒くなってきたんでお風呂に入りたくなったんです」
「いや、俺まだ入ってるんですけど!?」
「『入るな』と釘を刺されてませんから」
「普通分かるでしょ!?」
慌てる俺を柳川さんは気にも留めず、プラスチックの椅子に座ると、熱いシャワーを浴びる。
髪の毛から綺麗な肌にかけて滴が滴り落ち、髪の毛をかき上げる仕草が色っぽ過ぎるその姿を見て身体がドクドクと滾り始める。
柳川さんの裸に興奮する自分に気付き、柳川さんから目を逸らした。
シャワーが止まり、湯が揺れると視界の端に柳川さんの姿が見えた。
「佐伯さん、こっちを見て」
無言で首を横に振ると、腕を掴まれて柳川さんの方に身体を向けられる。
「どうして真っ赤になってるんですか?もしかして、意識してます?」
「…っ!」