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恍惚なる治療[改訂版]
第9章 都合のいい存在
告白の返事を先延ばしにする言葉ばかり口から出て、柳川さんが焦れたように唇で塞いで黙らせてきた、
身体ごと迫って浴槽の縁まで追い込まれ、舌が根元に絡まってジュゥと吸われる。
「ん!んっ…」
後頭部をしっかり支えられて舌を深く挿入した大人のキスは、俺を蕩かせるのに十分な快楽とテクニックで、飛びそうになる意識を繋ぎ止めながら舌の動きに必死に合わせる。
キスの気持ち良さと湯の熱さにやられ、キスの勢いはトーンダウンし、柳川さんの胸を叩いてキスを止めてもらう。
「柳川さん、熱い…」
「すみません、熱中し過ぎました…」
俺の腕を掴んで立ち上がらせると、タオルで身体を拭くのをそこそこに、全裸のままバスタオル1枚を引っ掴んで、早足でベッドに向かう。
「待って、バスローブ…」
「要りません。どうせ着てもすぐに脱がせますから」
ベッドシーツの上にバスタオルを敷き、その上に俺を寝かせると、柳川さんが乗っかってきた。
逆光に照らされた柳川さんの顔は、今までに無い程の欲情を纏い、瞳の奥に激しい欲望を滾らせていた。