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恍惚なる治療[改訂版]
第13章 俺に出来る事

2日後、仕事が休みだった三雲さんは家に来てくれて、弁当のメニューを決めて実践してくれた。

「お弁当箱はこのサイズにして、作るのは唐揚げと卵焼き、彩りにプチトマトとブロッコリーを入れましょう」
「上手く出来るかな…」
「私が教えますんで、完璧なものが出来るまで頑張りましょう!」

三雲さんが丁寧に説明しながら調理する傍で、俺はスマホ片手にメモを取っていく。

「唐揚げは揚げ焼きにしますね」
「揚げ焼き?」
「少ない油で揚げる調理法です。後処理が楽なんですよ」

三雲さんはカット済みの鶏肉をポリ袋に入れて、調味料を計量スプーンで計っていく。

「佐伯先生、料理で1番大事なのは調味料をきちんと計量する事です」
「計量…」
「適当に計っても美味しいものは作れません。レシピがあればきちんと手順を踏んで作っていく。そうすれば、美味しい料理が作れますよ」

俺が今まで料理に失敗してきたのは、味付けのせいだったのかな…
調味料も目分量で適当に入れてたから、不味いものしか出来なかったんだろうな…



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