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第13章 俺に出来る事

「はい、唐揚げ完成です。メモしました？」
「もちろん」
「火が通ってるか確認してもらって良いですか？」
「ちゃんと火が通ってるよ」

少ない油で本当に揚がるのか半信半疑だったが、目の前にある唐揚げは美味そうな揚げ色が付き、食欲をそそる匂いを発している。

「いただきます…うん、美味い…サクサクだ…」
「良かったー、ちゃんと出来てて…先生に唐揚げ作るの初めてだったから、ちゃんと作れてるか不安だったんですよ」
「凄く美味しいよ」

これなら、柳川さんも喜んでくれそうだ…

「次は卵焼きを作っていきましょう。巻いてるシーンは動画で撮影しましょう。見返しながら作った方が分かりやすいですから」
「そうだね」

「そうだ…卵焼きの味付け、甘い味付けと塩っぱい味付けがあるんですけど、Aさんはどちらが好みか分かります？」
「え、どうだろ…？甘い物が好きだから、甘い味付けが好きなのかな…」
「じゃあ、今回は甘い味付けでいきましょう。お口に合わなければ、別の味付けに変えましょう」