この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恍惚なる治療[改訂版]
第3章 2回目の治療
数日後、担当の田宮さんから修正箇所を記入した原稿のデータとあるものがメールで送られてきた。
『執筆お疲れ様です。今月分のアンケートも送らせていただきました。目を通しておいて下さい』
『ありがとうございます』
アンケートとは『新緑』に付いているアンケートはがきで、意見欄には作品の感想を書いて送ってもらっている。
『朝間』の感想も増えてきたそうで、否定的な感想もたまに見かけるが、意見も作品作りには貴重な意見だと考えているので、全ての感想には目を通すようにしている。
連載当初は男性読者からの感想がメインだったが、最近は女性読者からの感想も増えてきていると田宮さんが話していた。
凄惨なシーンも多いこの作品において女性ウケするような要素は無いんだが…
女性読者からの感想を読むのは初めてなので、何が書かれているのか期待に胸を膨らませる。
『藤治と誠の距離が近くて萌える』
『2人だけのシーンをもっと読みたい』
『ミステリー作品でBLを読めるなんて最高!!』
「…はっ?どういう事だコレは!?」
何だこの感想は…
女性読者からの推理シーンに関する感想が殆ど書かれてない…
ていうか、BLってどういう事だよ!?
「BL…検索当たっ…!?」
気になってパソコンでBLについて調べると、その内容に頭を抱えて机に突っ伏した。