この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
恍惚なる治療[改訂版]
第14章 古傷

いきなりカーテンが開いた瞬間、俺は悲鳴を上げてしまった。
その人が柳川さんだと気付くと、一気に力が抜けた。

「すみません…」
「いえ、もう消灯の時間なので大声は出さない方が」
「はい…」

よく見ると、帰宅時間にも関わらず、まだ柳川さんは白衣を着ている。

「柳川さん、もう帰る時間なんじゃ…」
「そうなんですが、佐伯さんが心配で…」
「……」

心配して傍に居てくれるのが純粋に嬉しい…
不安定な状態だから、柳川さんの優しさが滲みる…

「眠れないんですか?」
「……俺、暗い中眠れないんです。周りが見えるくらいの明かりがないと怖くて…」

流石に大人なのに暗いのが怖いなんて言って呆れられるかな…

「大人になっても、暗いのが怖い人は居ます。それを恥ずかしがる事はありません」
「……」

柳川さんは呆れたりしないか…
だけど…暗闇が怖い原因を知ったら、どんな反応をするのか…

「………」
「どうされました?」
「いえ、何でも…」
「佐伯さんの方が先に寝ちゃうから、暗闇が怖いなんて知らなかったなぁ」
「今はその話はやめて下さいよ。誰が聞いてたらどうするんですか…」



/309ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ