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恍惚なる治療[改訂版]
第15章 身体を重ねる

「中学2年の頃、母親が家庭教師を付けたんです。その人は女性で綺麗な人だった。ただその人が露出が多くて、性的な雰囲気を露骨に表してる苦手な分類の人だった。だけど、向こうはそうじゃなかった。いつも会う度に『私と付き合おう』とか『いい事教えてあげる』とか近付いて来て…余計苦手になりました。

そんなある日、俺はクラスメートの女の子から告白されて付き合うようになりました。性的な雰囲気を一切出さない清楚な女の子で、俺は初めて女性と一緒に居て安らげる気がしたんです。

でも、あの人だけは違った。俺はしつこくアプローチしてくる家庭教師に『好きな人が出来たから告白はもうやめてくれ』と伝えたんです。そしたら、俺と彼女一緒に居る現場を監視したらしいです。あの人は自分の容姿に自信があるんでしょうね。自分より劣っているように見えた彼女の告白を受けたのが気に入らなかったんでしょうね」




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