この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
恍惚なる治療[改訂版]
第3章 2回目の治療
精神的に原因があるとすればあの出来事だが…
この話は誰にもしたくない…
知られたくない、自分の1番汚い部分を…
「お話しされたくなければ、無理に話さなくて大丈夫ですが…佐伯さんは射精を『汚れた行為』だと仰られてましたが、どうしてですか?」
「……」
しばらく口籠っていると「すみません」と柳川先生は謝ってきた。
「これは話しにくい内容でしたね。少し話を変えますが、佐伯さんの周りにセックスや自慰行為について教えてくれる方はいらっしゃいましたか?例えばお父様とか…」
「父は10歳の頃に亡くなったので、性知識については何も…ただ、母が…しょっちゅう男を家に連れて来てはセックスをしてました…」
あの光景を思い出すだけで、身体全体が軋んで苦しくなる…
母親がセックスしている姿があの出来事の最中と重なる…
「はぁ、はぁ…誰彼構わず男と身体を重ねて、快楽を貪る姿が普段の母と違って、気持ち悪く思えて…段々セックスに苦手意識が出てきて…」