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恍惚なる治療[改訂版]
第3章 2回目の治療
キスしているように感じたか……と聞かれても…
恥ずかしながら生まれてこの方1度もまともなキスの経験が無い…
キスの感触とか気持ち良さとか、未だに何も知らない…
ボーッとしていたら、柳川先生はベッドに膝を立てて俺に近付き、耳元でそっと囁いた。
「佐伯さんはキスがお上手ですね…今キスしたら、お互い蕩けてしまうかもしれませんね…」
「…!!」
冗談に取れない口調で話すので、動けるギリギリの範囲まで身動いだ。
「いや、何を…男同士でキスなんて変でしょ?」
「今時、男性同士でキスなんて普通ですよ?」
「いや…あれ?」
そういや、午前中に似たような会話を三雲さんとしたような…
「どうされました?」
「いや、同性ではオッケーでもキスはやめて下さい。俺達はそんな関係じゃないんで…」
「ふふっ、可愛い…」
悪戯ぽく笑いながら、親指をペロッと舐めた。
先程までキスの擬似行為で、俺の口に突っ込んでいた唾液まみれの指を…
「…ちょ!?」
「どうされました?」
「指!ヨダレ!!」
「あー…いつも彼女に指を舐めてもらった後で舐めるの癖になってたので、つい…」