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恍惚なる治療[改訂版]
第6章 男性同士
髪型と眼鏡だけで大人っぽくなるんだなぁ…
なんて思っていたら、急に額に手を当てられ、頭を撫でられた。
昨夜の事が一気に蘇り、身体が小さく震えた。
「……っ」
「佐伯さん、少し顔色が悪いように見えますが、大丈夫ですか?」
撫でられた場所がジワジワと熱くなる…
ダメだ、男相手に意識してどうする…
「だ、大丈夫です…」
「そうですか?無理しないで下さいね」
病院で見せる冷静な素振りをする柳川先生に若干腹が立った。
昨日あんな事しておいて…
昨日のアレは酔っ払ってたからしたのか…?
そうだよな…そうじゃなかったら、気の無い男にキスしたり、勃起したりなんかしない……
酔った末の行動なんて気にしなくてもいいんだ…
「佐伯さん、シャワー浴びてきて下さい。終わったら朝食にしましょう」
「は、はい」
意識してるのを気づかれなかったみたいで胸を撫で下ろした。
シャワーを浴びて、ダイニングに向かうとテーブルにはご飯にだし巻き卵、味噌汁に焼き鮭と海苔…朝から気合いの入ったものが用意されていた。
「す、凄い…豪華ですね。旅館の朝食みたいだ…」
「あはは、褒めていただいて嬉しいです。お口に合えばいいのですが」