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恍惚なる治療[改訂版]
第6章 男性同士
時間的には少し早いが、帰る前に食事を取る事にした。
人が多いフードコートより、専門店の方が落ち着いて食事が出来るので、レストランエリアに向かった。
「何食べますか?」
「何でも良いですよ」
「では、パスタにしますか?」
「いいですね。パスタ久しぶりに食べます」
…なんて話していると、突然柳川先生に左腕を掴んで引き寄せられ、身体が密着する格好に…
すぐ傍に先生の端正な顔があり、唇が触れ合いそうな距離で見つめ合う…
「すみません、今女性とぶつかりそうになっていたので…」
「……」
「大丈夫ですか?」
「…っ、は、はい…」
すぐに離れたが、いきなりの行動に心臓がバクバクと音を立て、体温が上がる。
柳川先生の匂いと柔軟剤の匂いが混ざり、良い匂いがしていた…
密着した際、昨夜の行為が蘇ってきて、先生の顔がまともに見られない…
男相手に意識するなんて、俺おかしいよ…
数回深呼吸して、先生に悟られないよう笑顔を向けて店に入った。
店に着くと中には女性が多く見受けられ、尻込みしていると「僕が付いてますから」と先生が声を掛けてくれて、入店して端の席に座った。