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恍惚なる治療[改訂版]
第6章 男性同士
「今日はお付き合いして下さってありがとうございました。お陰でリフレッシュ出来ました」
「そうですか、お役に立てて良かったです」
「佐伯さんと出掛けられて凄く楽しかったです」
女性が喜びそうな台詞を男の俺に言ってもな…
しばらくして注文したパスタが運ばれて来た。
パスタを食べ始めると、隣から女性達の視線が…
「…女性が多い中で、男2人でパスタ食べてるのって浮きますね」
「そうですか?僕は気になりませんよ?」
「うーん…」
「気になるなら、僕だけに集中して下さいよ」
目の前の柳川先生に視線を向け、食事を進めていると、先生はフォークでパスタを巻くと、口を大きく開いて食べた。
別にパスタ食べるのにそこまで開けなくても…
「……っ!」
大きく開いた口が…昨夜俺のを咥えて愛撫していたシーンとダブり、心臓の鼓動が早くなり、体温が上がってきた。
「…っ」
「……」
平静を装って、パスタを食べ進める俺を柳川先生が目を細めて見ていた事にも気付かず、食事を終えて店を後にすると、先生は時間を確認した。
「佐伯さん、まだお時間ってあります?猫ちゃんの為にもう帰られますか?」
「いや、まだ平気です」
先程ペットカメラで自室内を確認すると、とら丸はお気に入りのクッションで寛いでおり、自動餌やり機からご飯も出ていたので、急いで帰る必要も無さそうだ…
「でしたら、ケーキでも買って僕の家でお茶しませんか?」
「お茶ですか?はい」