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透明な炎
第2章 明
そんな事をしても気まずくならないのがこいつのいいところ。
何事もなかったかのように、バンクシー展の会場まで辿り着いた。
日本初上陸のその絵は世界的にも注目されている絵で
とっても楽しめた。
「楽しかった!来てよかったよ!」
「うん。良かったよな」
こいつは色々な趣味が合う、と思う。
これで、ドキドキして独身なら言うことない。
でもドキドキもしないし、既婚者だって事を忘れちゃいけない。
「お昼予約したんだけどさ。そこでも良いかな」
なんてことない同僚と、プライベートを充実させるためだけの休日に
ちゃんとお昼も予約してくれてる。
「安西の好き嫌いはちゃんと分かってるから大丈夫」
「え?」
「サーモン苦手だろ?」
うん・・・
「前菜を聞いたらサーモンのカルパッチョだって言うからタコに替えてもらった」
う、ん・・・
「ありがとう」
「いーえ」
こーゆーことがさらっと出来る男ってそうそういない。
いい男は早く結婚しちゃうんだ。
だからこの年になって周りを見渡すと、いい男は大抵すでに結婚している。
今更身を焦がすような恋、どころか普通のドキドキする恋すら難しい。
何事もなかったかのように、バンクシー展の会場まで辿り着いた。
日本初上陸のその絵は世界的にも注目されている絵で
とっても楽しめた。
「楽しかった!来てよかったよ!」
「うん。良かったよな」
こいつは色々な趣味が合う、と思う。
これで、ドキドキして独身なら言うことない。
でもドキドキもしないし、既婚者だって事を忘れちゃいけない。
「お昼予約したんだけどさ。そこでも良いかな」
なんてことない同僚と、プライベートを充実させるためだけの休日に
ちゃんとお昼も予約してくれてる。
「安西の好き嫌いはちゃんと分かってるから大丈夫」
「え?」
「サーモン苦手だろ?」
うん・・・
「前菜を聞いたらサーモンのカルパッチョだって言うからタコに替えてもらった」
う、ん・・・
「ありがとう」
「いーえ」
こーゆーことがさらっと出来る男ってそうそういない。
いい男は早く結婚しちゃうんだ。
だからこの年になって周りを見渡すと、いい男は大抵すでに結婚している。
今更身を焦がすような恋、どころか普通のドキドキする恋すら難しい。