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毒におかされた隊長は解毒のため部下に抱かれる
第16章 想い③
 お互いの唇を離すと、レフはリースの拘束を解いた。
 
 彼の不安を少しでも取り除けたと思い、リースは安堵する。

 そして自由になった手をレフの首に絡ませると、首筋に顔を埋めてその匂いを胸いっぱいに吸い込んだ。

 男性独特の匂いに頭をクラクラさせ、肉欲への渇望をさらに滾らせながら、唇をレフの肌に這わせた。

 催淫剤が効いていた時は、薬の効果に操られるように欲情させられていた。

 でも今は違う。

(自分が求め、自分の意思で相手を受け入れることが……、こんなに気持ちのいいものだったなんて……)

 レフを求め彼に求められることを許容した今、あらゆるものが悦びへと変わる。

 彼からの視線も言葉も、薬が効いていたとき以上に脳と心を揺さぶり、淫楽へと繋がって全身に広がっていった。

「リース、後ろを向いて……」

 レフの低い囁きでさえも、胸の奥がきゅんと締まる。

 熱に浮かされ蕩けた表情を浮かべ、リースは言われるがまま後ろを向くと、冷たい岩肌に手を付いた。 

 後ろからレフの手が伸び、彼女の胸を鷲掴みにした。

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